本文

前回のあらすじと、その後

以前、親子で作った迷路ゲーム「ふしぎな迷宮」を紹介しました。

👉 前回の記事:紙の迷路にハマらなかったので、親子で迷路ゲームを作りました

遊んでもらって見つかった課題は、主に次の3つでした。

  • 「難しい」だけ急に難しくなりすぎた
  • スマホでの誤操作やズームで、遊びが止まってしまう
  • 子どもから「落とし穴は悲しい」「敵が出てきてほしい」という声があった

今回は、これらを受けて大きく作り直したので、その記録です。ゲームの名前も 「めざせ10かい!ダンジョン探検」 に変わりました(URLは同じです)。

👉 めざせ10かい!ダンジョン探検を遊んでみる

一番大きな変更:難易度選択をやめて、10階の冒険に

初版は「簡単・普通・難しい」から選ぶ方式でした。でも、子どもに難易度を選ばせること自体が、あまり良くなかったと考えました。そこで、「スタート」を押すだけで始まる10階建てのダンジョンにしました。

階が上がるごとに、少しずつ新しい要素が出てきます。

  • 1階: 小さな迷宮で、蛇1匹と宝箱1個。基本ルールを体験する
  • 2階から: 落とし穴が登場
  • 4階から: 赤い速い蛇が登場
  • 8階から: 落とし穴が隠れる
  • 9階から: 壁が動いて、通路が変わる

初版の反省点は、「広さ」「壁が見えない」「壁が動く」が一度に重なったことでした。今回は、盤面を広げるのではなく、要素を1つずつ足していく形にしています。盤面の最大は11×11に抑えました。

子どもの声を、ゲームのルールにした

「敵が出てきてほしい」→ 蛇が登場

迷宮に蛇が出ます。ゆっくり動く緑の蛇と、速く動く赤い蛇の2種類です。プレイヤーが動くと蛇も動く、ターン制にしました。

蛇には、気づく仕組みも入れています。近づくと蛇の頭の上に「!」が出て、次の入力から追いかけてきます。「見て、避ける」という判断が生まれるようにしました。寝ている蛇もいて、近づくと起きます。

「落とし穴は悲しい」→ スタートに戻さない

初版では、落とし穴を踏むとスタートに戻されました。今回は、戻されずにハートが1つ減るだけで、その場から続けられます。悲しい表情のキャラクター素材もあったのですが、あえて使わないことにしました。

ハートとトロフィーの導入

ゲームオーバーのない初版から、ハート制に変えました。蛇や落とし穴でハートが減り、ゼロになったら終了です。ただし「ゲームオーバー」とは呼ばず、「どこまで進めたね」と成果を伝える画面にしています。

宝箱を開けると、ハートかトロフィーが出ます。集めたトロフィーは、結果画面にずらりと並びます。

【画像C:蛇の「!」が出ている画面、または宝箱を開けた画面】

画面共有で見つかった、迷路として成立していない問題

作り直す途中、画面を見てもらうなかで、2つの指摘がありました。

  • 簡単・普通で、壁のない広い空間が多く、迷路になっていない
  • 難しいは壁が全部見えず、真っ白な盤面に見える

そこで、迷宮の作り方に次のルールを足しました。

  • 壁のない2×2の広場を作らない
  • 同じ方向にまっすぐ進める距離は、最大3歩まで
  • 内部の壁は、すべて表示する(動く壁の演出は9階から)

生成のたびにこの条件を検証し、満たせない場合は作り直します。ゴールや宝箱に必ずたどり着けるかも、あわせて確認しています。

小さな子に遊んでもらって、また見つかった課題

改修後、小さな子にも遊んでもらいました。結果は、全階を難なくクリア。誰でも達成感を得られる点は良かったのですが、「後半の判断や挑戦が足りない」とも感じました。

さらに、見ていて次のような課題も出てきました。

  • 速い蛇が、途中のマスを飛ばしてワープしたように見える
  • キャラクターと壁がくっついていると、通れると思ってしまう(「何で通れないの?」と聞かれました)
  • 今何階にいるのか、宝箱から何が出たのか分かりにくい
  • 敵も穴もない序盤の階が、何度も遊ぶと長く感じる

これは、大人が作っているだけでは気づけないことばかりでした。特に壁の境界線については、子どもには「通れる」と判断していることに驚きました。

まとめ

初版では、「迷路って面白いんだよ」を伝えたくて、ゲームを作りました。今回は、子どもたちの声を聞いて、遊びの形そのものを変えました。

作ってみて分かったのは、子ども向けの難しさは、数字を増やすことではないということです。次に何をすればいいか分かること、失敗しても悲しくならないこと、読めなくても伝わること。そちらのほうが、ずっと大切でした。

これからも、遊んでもらいながら少しずつ育てていきます。ぜひ遊んでみてください。

👉 めざせ10かい!ダンジョン探検を遊んでみる